
業務遂行能力
英語のCompetenceを「力量」と翻訳されているが、あまりピンとこない。やはり「業務を遂行できる能力」であろう。言葉は別にして、その内容はどのようなものかがよく分からない。それを理解する上で、この資料を参考にしてほしい。資料は、日本語で言うとび職のコンピテンスを決めるのにチェックする項目を一覧表にまとめ、それぞれの項目に対して判定するように設計されている。日本人ならば、このような文書を使わなくともチェックできると主張するだろう。しかし、いろいろな国籍を持つ従業員で構成された組織では、そのように簡略化できない。やはり必要な能力は何かを明確にする必要がある。それを怠る経営者は、海外では許されない。
このようなチェックリストを使うことが組織で一般化すれば、どのようなトレーニングが必要かが明確になる。人事担当者がデスクで考える教育訓練の内容は、時には不適切で無駄であることがある。俗にいう「現場を知らない本社担当者」の作成した訓練計画となることが大いに考えられる。それを避けるには、まずこのようなチェックリストを使った実情調査を生かすべきである。なお、このチェックを行うのは、業務担当責任者である。チェックしたことの確認は、個人名によるチェックリストの署名で行われる。日本でよく行われるゴム印は無責任体制を助長することもあるので、避けるのが賢明だと指摘したい。
ところで、単純な業務ならばこのような文書を作成しなくとも良い場合がある。監督者が業務の内容を口頭で教えたあと、実際に業務を行わせる。それを観察し、業務を十分に行うことができると判断出来たならば、そのことを簡単な記録に残せばよい。この場合、記録に監督者の署名を残すことがポイントである。
