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食品業へのシステム導入
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よくある質問
クリッピング
Funnies and Joke
 前文

国際規格の採用はどのようになされるかの説明と規格化のためのプロセスが説明されている。また、国際規格の準備作業は、国際標準化機構の中で構成された技術委員会によって一般的に実施されると説明されている。この規格文書の一部は特許権の対象となる可能性があることが条件となっていることを述べている。もし特許権を明らかにしなければならないようなことになったとしてもISOは責任を負うことはないと注意書きされている。

  序文

  0.1 一般

品質マネジメントシステムの採用は、組織の戦略的な決定であること。組織のビジネス環境、その環境の変化、もしくはその環境の変化に関連したリスク、組織の変化するニーズ、組織特有の目標、組織が提供する製品、組織が採用しているプロセス、組織の規模と組織上の構成によって、組織の品質マネジメントシステムの設計と実行に影響を与える。品質マネジメントシステムの構成面で画一性を求めたり、あるいは文書を画一的にすることを暗示する意図はない。

この規格で明示されている品質マネジメントシステムの要求事項は、製品の要求事項を補足するものではない。「備考」として符号が付けられている情報は、関連した要求事項の理解、もしくは明白にするための指針である。

この国際規格は、顧客、製品に適用される法的および規制上の要求事項、そして組織そのものの要求事項を満たす組織の能力を評価するために審査機関を含め内部および外部関係者によって利用できる。

ISO9000およびISO9004で述べられている品質マネジメントの原則は、この国際規格を策定する際に配慮されている。

規格を適用できるのは国や地方自治体の「法的および規制上の要求事項」を満たす企業であることが強調されている。また、「製品に適用される」法令および規制上の要求事項の文言が付けられいっそう明快になった。法律や規制違反を行う不祥事が続いているが、認証を取得したならば、経営者はいっそう襟を出さす必要がある。

  0.2 プロセスアプローチ

本国際規格は、顧客の要求事項を充たすことによって顧客満足を高めるために、品質マネジメントシステムを構築し、実践し、その効果を向上させているならばプロセスアプローチの採用を奨励する。

組織を効果的に機能させるためには、多数の連結された活動を明らかにし、管理する必要がある。経営資源を利用しながらインプットをアウトプットに変換することができるように管理された活動は、ある種のプロセスとして考えられる。一つのプロセスからのアウトプットが次のプロセスのインプットとなることはよくあることである。

組織内のプロセスを明確化することと相互作用とともに、これらのプロセスを一つのシステムとして適用すること、その上で望ましいアウトプットを産出するための運営管理が「プロセスアプローチ」と呼ばれる。

プロセスを進行させながらコントロールを行い、これらのプロセスの組み合わせと相互作用の全部と同様に、プロセスシステム内の個別のプロセス間の連結すべてにわたって前もってことに備えることができることがプロセスアプローチの利点である。

品質マネジメントシステムの範囲内で利用される時には、このようなアプローチは以下の事項についてその重要性を強調している。


・要求事項の理解と充足
・付加価値に関するプロセスに配慮することの必要性
・プロセスの成果と効果の結果の獲得
・目標の測定に基づくプロセスの継続的改善

プロセス志向の品質マネジメントシステムモデルは、第4章から第8章までに表現されているプロセスのつながりを図示した図1に示されている。この図では、インプットを明確に示す上で顧客が重要な役割を果たすことを示している。顧客満足のモニタリングは、組織が顧客の要求事項を充足したかどうかについての顧客の受け止め方に関する情報の評価を求めている。図1に示されているモデルは本国際規格のすべての要求事項を網羅しているが、詳細な階層のプロセスは示されていない。

備考  加えるに、「Plan-Do-Check-Act(PDCA)」として知られている手法は、すべてのプロセスに適用できる。PDCAは次のように簡略して記述できる。

Plan:顧客の要求事項と組織の方針に従って期待された結果を実現するために必要な目標とプロセスを確立すること。

Do:プロセスを実行すること。

Check:製品、目標、および製品に対する要求事項に対してモニターし、測定し、結果を報告すること

Act:プロセスの成果を恒常的に改善するための行動を起こすこと。
 

(注意:規格原文とは異なっているが、意味は同じ)


 
 
 
優良な製品やサービスを産出するためにこのプロセスアプローチが最大に利用されることを期待して、品質マネジメントシステムとして体系づけられたプロセスアプローチの定義について微細な変更がなされている。また、プロセスアプローチを採用したならば、決して忘れてはならない重要なことは何かが列挙されている。これらのことをきちんと実行しないとISO9001の効果は表れない。なお、図1のプロセスモデルは掲載することは省略する。ここで指摘しておきたいのは、規格では「action」ではなく「Act」(動詞)であることだ。多くの日本の品質管理にかかわる人が「アクション」と言っているが間違いだ。時に耳障りになるので訂正してほしい。デミング博士も憂いているのではなかろうか。

  0.3 ISO9004との関係

現行版のISO9004は、ISO9001との整合性を保つために策定された。両方の規格は、会い互いに補って完全になるようになっているだけでなく、独自に利用することもできる。

ISO9001は、組織の内部的な適用のために、あるいは認証のために、あるいは契約の目的のために品質マネジメントシステムの要求事項として何をなすべきかをはっきりと書いている。顧客と適用される法的または規制上の要求事項を満たす上での品質マネジメントシステムの効果に焦点を合わせている。

ISO9004は、特に組織の持続可能な成功を目指すための運営管理の面でISO9001比べより幅広い品質マネジメントシステムの目標に対する指針である。ISO9004は、組織の全般的な業績を体系的かつ継続的に追及する上で経営者トップがISO9001の便益を拡大させたいと望んでいる組織に対してのガイドとして推薦できる。しかしながらISO9004は認証取得や契約締結を有利にすることを目的にはしていない。

この条項は変更されていないが、本ホームページで解説しているようにISO9004は大幅に変更される予定だ。もっとも現在のCD版は最終的に大きく変更されると思う。なぜなら、文言が成熟していない。英語文章の間違いもある。最先端の経営手法にも言及しているが、はたしてそれが国際規格としてふさわしいのかという疑問もある。いずれにしても、発刊はISO9001より大幅に遅れるのでまだ時間がある。予定は2009年だ。大いに議論していただきたいと思っている。

  0.4 他のマネジメントシステムとの両立性

本国際規格を策定する際には、ユーザーコミュニティの便益のために二つの規格の両立性を強化する目的でISO14001:2004の条項を取り入れる配慮がなされた。

本規格は、環境マネジメント、職業健康と安全マネジメント、財務マネジメント、およびリスクマネジメント独特の要求事項のような他のマネジメントシステムに特化した要求事項は含まれていない。しかしながら、本国際規格は、組織の品質マネジメントシステムと関連のマネジメントシステムの要求事項との連携、もしくは統合を組織が実施できるにしている。本国際規格の要求事項に応じる一つの品質マネジメントシステムを確立する目的で組織が現有のマネジメントシステム(複数も可)を採用することも可能である。

「ISO14001:2004の条項を取り入れる配慮がなされた」という文言があるように環境マネジメントシステムとの両立性に大きな配慮がなされている。よって、同じ意味をもつ用語や文言はできるだけ統一するように今回の規格は作成されている。ISO14001:2004のときにも同じことが行われ、聞くところによると規格作成に携わった委員たちはISO9001との両立性を高めるために大変大きなプレッシャーを受けたようだ。非公式な情報ではあるが、いずれ将来は、品質と環境の規格は統合されると言われている。まさに今回その布石が打たれたと言える。

 
品質マネジメントシステムー要求事項

1 適用範囲 

  1.1 一般

本国際規格は、品質マネジメントシステムのための要求事項を明記する。そこで、組織は以下の事柄を行うことになる。

a)顧客並びに適用される法令および規制上の要求事項を充たす製品をいつも提供する能力を証明することが必要となる。
b)システムの継続的改善のためのプロセス、および顧客並びに適用される法令および規制上の要求事項に従うことの保証を含めて、システムの効果的活用を行い顧客満足を高めることを目標にする。

備考1:本国際規格においては、「製品」という言葉は顧客、あるいは製品の実現プロセスに向けた、または求められた産物に適用される。これは、購買を含め製品実現プロセスから産出されるいかなる予期されたアウトプットにも適用される。

備考2:法令および規制上の要求事項は、法的要求事項と表現されることもある。

製品だけでなく、法令および規制上の要求事項を順守する企業に対しての要求事項を明確にする内容となっている。日本企業は法令順守ということでいつまでも後進国と同じような意識を持つのではなく、先進国の企業としての振る舞いをしてほしい。法令違反をするような企業に認証を与えることのないように監査機関が力量を高めることも必要かもしれない。経営者の品格もここで問われている。さて、備考2で表現されている「法令および規制上の要求事項」という用語はISO14001でも採用され、両立性を高めている。

  1.2 適用

本国際規格のすべての要求事項は汎用性があり、 また、タイプ、規模および提供される製品に関係なくすべての組織に適用されるように意図されている。

組織および製品の性格による理由で本国際規格の要求事項のいずれかが適用できない場合には、除外することも考えられる。

除外を行う場合には、これらの除外が第7章の範囲に入る要求事項に限定されること、また、そのような除外が顧客と法令および規制上の要求事項を充たすための組織の能力、もしくは責任に何らかの影響を及ぼすものであるならば、本国際規格へ準拠していることの権利を請求できない。

「法令および規制上の要求事項」という文言が加わっただけで、内容としては何らの変更はない。適用の除外が第7章の範囲に入る要求事項に限定されていることも変わりない。

  2 引用規格 

以下に引用した文書は、本文書の適用には不可欠のものである。発行年度がある引用規格では、引用された版だけが適用される。発行年度がない引用規格では、引用文書(修正を含めて)の最新版が適用される。

ISO9000:2005 品質マネジメントシステムー基本および用語

2005年版のISO9000用語集が採用された。

  3 用語および定義 

本国際規格のためには、ISO9000に定められた用語および定義を適用する。

本国際規格の文言のすべてにわたって、用語「製品」が出てきたならばいつでも、それは「サービス」の意味もありうる。

製品にはサービスも含まれることは以前から決まっていた。サービス業が品質マネジメントシステムを採用することが流行となっている。それだけでなく、製品設計などのサービスが外注されることが増えているので、品質マネジメントシステムによって管理することの重大性が増している。

4 品質マネジメントシステム 

  4.1 一般的要求事項   
組織は、品質マネジメントシステムんを確立し、文書化し、実践し、維持管理するとともに、本品質マネジメントシステムに従ってその効果を継続的に改善すること。  

  組織は、以下の事柄を行うこと。  

  a)品質マネジメントシステムおよび組織全体への適用のために必要なプロセスを決める。  

  b)これらのプロセスの連鎖と相互作用を明確にする。  

  c)これらのプロセスの運用と管理が効果的であることを確実にするために必要な判断基準と手段を決める。  

  d)これらのプロセスの運用とモニタリングのために必要な経営資源と情報が利用できることを確実にする。  

  e)これらのプロセスをモニターし、(適用可能な場合)測定し、分析する。そして、  

  f)これらのプロセスの計画された結果と継続的改善を達成するために必要な行動を実行する。  

  これらのプロセスは本国際規格の要求事項に従って組織により運営管理されること。  

製品の適合性に影響を与えるプロセスをアウトソースすることを組織が選択したならば、組織はそのようなプロセスの管理を確実にすること。これらのプロセスに適用される管理のタイプと程度は品質マネジメントシステムの中で明確にすること。  

  備考1:上で言及している品質マネジメントシステムに要求されるプロセスには、マネジメント活動、経営資源の提供、製品実現、および測定、分析、改善のためのプロセスを含む。

  備考2:アウトソースされたプロセスは、組織の品質マネジメントシステムに必要なるものの一つとして明確にされるが、組織にとっては外部にあたる関係者によって実行されることが選択されたプロセスである。

  備考3:アウトソースプロセス適用されるべき管理のタイプと性質は、以下のような要因によって影響を受ける。  

  a)要求事項に適合する製品を提供する組織の能力についてのアウトソースプロセスの潜在的な影響力  

  b)共有されるプロセスの管理の度合い  

  c)必要なる管理を7.4項の適用を通じて達成する能力  

アウトソースプロセスの管理を確実に行ったからといっても、すべての顧客、法令および規制上の要求事項への適合性に対する責任から組織は逃れられない。     

設計・販売部門だけ自社で行い製品の製造は外部委託するビジネスモデルはいまや一般的に行われている。電話での問い合わせサービスなどに見られるようにアウトソーシングは拡大し、多様化している。この現実に対し規格は、備考で多くのことを規制しているように見えるが、品質マネジメントシステムに組み入れることを求めている基本的なことは何も変わっていない。ただ、備考2によって、アウトソースプロセスとは何かということの理解はしやすくなった。備考3は、購買プロセス(7.4項)を適用することで、アウトソースされた製品やサービスの適合性を確保する手段も採用できるとしている。下請けによる製品・サービスを購買品として管理することもその性質によっては選択できる。そして、最後にアウトソーシングしたからといっても製品に関する企業責任は逃れないと明確にされている。食品の安全にかかわることが社会問題化したが、まさにこのような事態を想定した規格文言である。外部プロセスを管理せず、ただ購入して販売するという安直な管理体制は見直されて当然のことではある。国際規格には関係なく、「企業の良心」というものをいま一度考えなおす必要があるのではなかろうか。  

4.2 文書化に関する要求事項   

  4.2.1 一般   

品質マネジメントシステムの文書には、次の事項を含めること。  

  a)品質方針と品質目標の文書化された表明文  

  b)品質マニュアル  

  c)本国際規格によって求められている文書化された手順および記録  

  d)記録を含め、効果的な計画作成、運営、およびプロセスの管理を確実にするために必要となる組織が決めた文書  

  備考1:「文書化された手順」いう用語が本国際規格の中で表現されている場合には、手順は確立され、文書化され、実行され、そして維持管理されていることを意味する。単一の文書が一つ、もしくはそれ以上の手順を含むこともありうる。一つの文書化された手順の要求内容は一つ以上の文書によって取り扱われることも可能である。  

  備考2:品質マネジメントシステムの文書化の程度は、以下の事項によって組織ごとに異なる。  

  a)組織の規模と活動のタイプ  

  b)プロセスとその相互関係の複雑さ  

  c)要員の業務達成能力  

  備考3:文書化は、いかなる様式、あるいはいかなるタイプの媒体であってもよい。     

品質マネジメントシステムの文書化には、規格によって求められている「文書化された手順」と記録が含まれている。記録だが、あくまで組織が効果的な計画作成、運用管理や業務管理を行うにあたって必要であると思われるものである。過剰な文書化は時代遅れであるという認識を持ちたい。 

   4.2.2 品質マニュアル   

組織は、以下の事項を含む品質マニュアルを策定し、維持管理しなければならない。  

  a)品質マネジメントシステムの適用範囲、これにはいかなる除外であってもそれが正当であることの理由を含めること。  

  b)品質マネジメントシステムを制定するための文書化された手順、もしくはそれらを参照できる文書  

  c)品質マネジメントシステムのプロセス間の相互関係の記述   

この要求事項は何らの変更もなされていない。品質マニュアルは、高位の文書ではあるが、文書化された手順であったっとしても中小企業では「内部監査規定」などの余分な文書を作る必要はない。品質マニュアルに含めればよい。規格はそれを認める要求事項になっている。 

   4.2.3 文書管理   

品質マネジメントシステムにより要求されている文書は、管理されなければならない。記録は、特別なタイプの文書であり、4.2.4項に示されている要求事項にしたがって管理されなければならない。  

以下のことを行うために必要な管理の仕方を明らかにするために、文書化に関する文書化された手順は策定されなければならない。  

  a)発行される前に文書の適切性を調べてから承認する。  

  b)必要に応じて見直しを行い、更新し、そして再承認する。  

  c)文書の変更、および現時点で最新版であることが識別できることを確実にする。  

  d)適用できる文書の適切な版を必要な時に使用可能にすることを確実にする。  

  e)文書が読みやすく、容易に識別可能な状態であることを確実にする。  

  f)品質マネジメントシステムの計画作成および運営に必要であると組織が決めた外部で作成された文書はどれかを明確にし、その配布は管理されることを確実にする。  

  g)もはや使われていない無効の文書が意図しない目的に使用されないように防止すること。また、何らかの目的で保持するならば、適切な識別を行うこと。   

外部文書に関係した文言が書き換えられ、明快に理解できる。自社がこれは品質マネジメントシステムの計画作成および運営に必要である外部文書だと決めればよいことがこれではっきりした。いちいち監査員に指摘を受ける必要などない。  

   4.2.4 記録の管理   

要求事項への適合性、並びに品質マネジメントシステムの効果的運営を裏付けるために制定された記録は管理されなくてはならない。  

  組織は、識別、保護、検索、保管および記録の廃棄に関する管理を明らかにするための文書化された手順を定めなければならない。  

  記録は読みやすく、容易に識別可能な状態であり、検索可能であること。

規格文言は非常に短くなったものの内容は現行規格とまったく同じ。どこかの国の自衛艦が税金で買った油を他国の艦船にどれだけ引き渡したかを記録した文書を廃棄したことが報道された。短文ではあるが、ことさように文書管理に甘い日本企業にとって「文書化された手順」を作成することには多少の困難を伴うかもしれない。自分なりにしっかりしたものを作ればよい。作れば終わりではなく、しっかり実行する必要があるとは当然だ。  

  5 経営者の責任   

  5.1 経営者のコミットメント   

経営トップは、品質マネジメントシステムの構築と実践、並びにその有効性を継続的に改善することに対するコミットメントの証拠を次の事項によって示すこと。  

  a)法令および規制上の要求事項を充たすことは当然のこととして、顧客を充たすことの重要性を組織内に周知する。  

  b)品質方針を設定する。  

  c)品質目標が設定されることを確実にする。  

  d)マネジメントレビューを実施する。そして、  

  e)経営資源が利用できることを確実にする。   

コミットメントという言葉は日本ではあまり一般的とは言えない。しかし、経営に携わる者ならば、ここで述べられていることができなくてはならない。経営者が記者会見でぺこぺこと頭を下げる場面が近頃は多い。法令や自治体の規制に違反していることがほとんだ。規格のいう  「法令および規制上の要求事項を充たすことは当然」が当然になっていないからだ。もういちど言いたい。経営者の品格がいま求められている。ISO9001を品質保証の規格と考えている人がいるが、間違いだ。ごくごく一般的な経営のやり方を規定していると思えばよい。これができないならば、ISO9001なんかに近づく必要はない。早く会社を清算して引退することが一番よい。  

  5.2 顧客志向   

経営トップは、顧客の要求事項が決定され、顧客満足を高める目的を満たしていることを確実にすること。(7.2.1 項および8.2.1項を参照)     

何も変更はない。ただ、顧客志向の意味をいまだに理解できていない企業が多い。「供給者の論理」に対して使われる言葉であることをまず知ってほしい。供給者である企業側の考えから顧客の求めていることはこんなことだと決めてかかるのが供給者の論理という。安くて品質の高い製品を商品化しきた日本企業は今世紀前までは成功した。しかし、今世紀に入ると、様相は一変してしまった。企業が勝手に顧客の要望や期待を決定し、設計し、製造し、販売したとしても、顧客はそっぽを向いている。売れないのだ。「お客様の声」をよく聞いて、それを理解できる能力が失われているのではないかと疑う必要がある。この規格のモデルは、顧客に始まり顧客に終わる。企業は、顧客と顧客の間に入り、顧客を充たすモデルなのだ。規格の図1をもう一度見なおしてほしい。
 
 5.3 品質方針   

経営トップは、品質方針が以下であることを確実にすること。  

  a)組織の目的に適切であること  

  b)要求事項への適合、並びに品質マネジメントシステムの有効性を継続的に改善することへのコミットメントを含めること  

  c)品質目標を確立し、見直しをする枠組みを準備すること  

  d)方針が組織全体に伝達され理解されていること  

  e)方針が引き続き適切であるかどうかが見直されること  

品質方針でなくともどこの企業であれば何らかの方針があるはずだから、それを規格文言に合わせて修正すればすむこと。  コミュニケーションを「伝達」としたが、自社のホームページを持っているならば、そこに品質方針を記載し、機会があるごとに  経営トップが話をすればよい。胸ポケットに入れるようにわざわざラミネートした小さな紙を作っているところもあったが、まったく  無駄なことだ。  
  もちろんだが、品質方針は品質マニュアルに中に記載すること。多くの欧米企業は、品質マニュアルの表紙に品質方針を記載している。  

   5.4 計画作成   

   5.4.1 品質目標    

経営トップは、製品に対する要求事項を充たすために必要な目標(7.1 a項を参照)を含めて、組織内のそれぞれの部門および階層で品質目標が設定されていることを確実にすること。品質目標は、測定可能であり、品質方針と矛盾していないこと。

部門やその下位の階層での品質目標を作れといっているのだが、大きな組織では実際に目標を作ることはそんなに容易ではない。しかも、地方や海外にも事業所があると、階層が増え目標の策定は困難になる。私たちが世界規模でこれを実際に行っていた時に使われた社内言葉は、「滝の流れ」だった。しかし、小規模企業ならば、「顧客苦情10件以下」などのような一つの品質目標をつくるだけでも何も問題はないので安心してほしい。
 「製品に対する要求事項を充たすために必要な目標」は何ですかという質問もあろう。部品の製造なら、図面があり、それには製作精度、すなわち寸法の精度範囲は、プラスマイナス0.1ミリとなっているなら、それが「必要な目標」となる。日本ではそんなことは当然やっていることだから、規格の文言に何も気にする必要はない。 

 5.4.2 品質マネジメントシステムの計画作成    

経営トップは、次の事項を確実にすること。 

 a)品質目標とともに4.1項に規定されている要求事項を充たすために品質マネジメントシステムの計画作成が実施されている。 

 b)品質マネジメントシステムへの変更が計画され、実施された時には、品質マネジメントシステムの完全な状態が維持されていること。
 
  5.5 責任、権限およびコミュニケーション
 
 5.5.1 責任と権限
 
経営トップは、責任と権限を明確にし、組織内に伝達することを確実に行うこと。
 
日本企業の最大の欠陥は、責任と権限を明確にしないことだ。あうんの呼吸でうまく業務を行うことが優秀だとされるとも聞いている。海外の企業が日本企業と交渉をする際に一番難しいことは、誰が責任を持っているのかがわからないことだ。責任の所在を明らかにできないことは、責任逃れを生むことになる。明確にしよう。権限を与えないで、責任だけを押し付けることもやってはならない。顧客と接する第一線の社員たちに大幅に権限移譲を進めることで顧客の満足度を高めることもできることはよく知られている。
 
 5.5.2 管理責任者
 
経営トップは、他の責任とかかわりなく、以下の責任と権限を有するメンバーを組織の管理者層の中から任命すること。
 
 a)品質マネジメントシステムに必要なプロセスを構築し、実施し、維持管理すること確実に行うこと。
  b)品質マネジメントシステムの成果、および改善の必要性を経営トップに報告すること。
  c)社内全体を通じて、顧客の要求についての認識を高めることを確実に行うこと。
 
 備考:管理責任者の責任には、品質マネジメントシステムにかかわる案件について外部団体との接触が含まれる。
 
管理責任者には、多くの重大な任務があることは、規格で明らかだ。以下の社内コミュニケーションの大部分を実際に行うのは、管理責任者になる。また、マネジメントレビューの段取りをするのも管理責任者だし、レビューのための資料作りも管理責任者が当たることになる。だから、相当の実力者で高位の人でなければできない。
 
 5.5.3 内部コミュニケーション
 
経営トップは、適切なコミュニケーションプロセスが組織内に確立され、品質マネジメントシステムの有効性に関してコミュニケーションが行われることを確実にすること。
 
 5.6 マネジメントレビュー
 
 5.6.1 一般
 
経営トップは、品質マネジメントシステムが引き続き適切であり、妥当であり、かつ有効であることを確実にするために、計画された間隔で、品質マネジメントシステムをレビューすること。このレビューでは、品質方針、並びに品質目標を含めて、品質マネジメントシステムの改善の機会、および変更の必要性を評価することを含めること。
 
マネジメントレビューによる記録は、維持管理されること。(4.2.4を参照)
 
 5.6.2 レビューインプット
 
レビューへのインプットは、次の情報を含むこと。
 
 a)監査の結果
  b)顧客のフィードバック
  c)プロセスの実績と製品の適合性
  d)是正処置、並びに予防処置の状況
  e)前回のマネジメントレビューによるフォローアップ活動
  f)品質マネジメントシステムに影響を与えることになるかもしれない変化
  g)改善の推奨事項
 
 5.6.3 レビューアウトプット
 
マネジメントレビューからのアウトプットには、次の事項に関する決定及び活動を含むこと。
 
 a)品質マネジメントシステム、およびそのプロセスの有効性の改善
  b)顧客要求事項に関連する製品の改良
  c)経営資源のニーズ

 マネジメントレビューを定期監査に合わせて行っている企業もあると聞く。これはおかしい。レビューは、一種の経営会議で、ほとんど毎月開催しているところが多かろう。ならば、その時に品質会議の部分を設けることを推奨している。品質は、利益に直接的にかかわっている。なのに、別個に行うこと自体が間違っている。
 
 6 経営資源の運用管理

 6.1 経営資源の提供 

組織は、次の事項に必要となる経営資源を決定し、提供すること。

 a)品質マネジメントシステムを実施し、維持管理することと、その有効性を継続的に改善すること。
 b)顧客要求事項を充たすことによって顧客満足を高めること。

 6.2 人的経営資源

製品の要求事項に対する適合性に影響を与える業務を行っている人々は、適切な教育、訓練、並びに経験に基づいて業務遂行能力を有していること。

 備考:製品の要求事項への適合性は、品質マネジメントシステムでの業務を行っている人々によって、直接、または間接的に影響をうける可能性がある。

 6.2.2 業務遂行能力、教育、および認識・意識

組織は、次の事項を実施すること。

 a)製品の適合性に影響を与える業務を行っている人々にとって必要となる業務遂行能力を明らかにすること。
 b)適用できる場合には、必要な業務遂行能力を持たせるための訓練を提供するか、もしくはその他の処置を講じること。
 c)必要な業務遂行能力を持たせることができていることを確実にすること。
 d)組織の要員が彼らの活動のもつ意味と重要性を認識し、品質目標の達成にどのように貢献できいるかを認識することを確実にすること。
 e)教育、訓練、技能、並びに経験の記録を維持管理すること。(4.2.4を参照)

 6.3 インフラストラクチャー

組織は、製品の要求事項への適合を達成するために必要なインフラストラクチャーを明らかにし、提供し、そして維持管理すること。インフラストラクチャーには、適用可能な場合、次のようなものが含まれる。

 a)建物、作業場所、および関連するガス・電気・水道・空調などのユーティリティ
b)作業施設(ハードウエアおよびソフトウエアの両方)、そして、
c)支援サービス(輸送、コミュニケーション、情報システムなど)

 6.4 作業環境

組織は、製品の要求事項への適合を達成するために必要な作業環境を明らかにし、そして管理すること。

 備考:用語「作業環境」は、物理的、環境上、並びにその他の要因(騒音、温度、湿度、照明、もしくは気候など)を含み、業務が行われているところの状況に関連がある。
 

  日本は、少なくとも先進国の一員だからISO9001で求められているインフラストラクチャーの点では問題ないだろう。後進国では、このような要求事項を必要とする場合は多くある。
 
 7 製品の実現
 
 7.1 製品実現の計画作成
 
組織は、製品実現のために必要なプロセスを計画して、構築すること。製品実現の計画は、品質マネジメントシステムのその他のプロセスの要求事項と整合性がとれていること。(4.1項を参照)
 
製品実現の計画に当たっては、組織は次の事項について該当するものを明確にすること。
 
a)製品に対する品質目標、並びに要求事項
b)プロセス並びに文書を確立する必要性、および製品に特有の経営資源の提供の必要性
c)その製品に特有の必要な検証、妥当性確認、モニタリング、測定、検査並びに試験活動、および製品の合否判定基準
d)製品実現のプロセスおよびその結果としての製品が要求事項を充たしていることを実証するために必要な記録(4.2.4を参照)
 
この計画のアウトプットは、組織の運用方法に適切な様式であること。
 
備考1:品質マネジメントシステムのプロセス(製品実現のプロセスを含む)を規定し、また、特定の製品に適用される経営資源を規定する文書、プロジェクトもしくは契約を品質計画書と呼ぶことがある。
 
備考2:組織は、製品実現のプロセスの構築に当たって7.3項に規定する要求事項を適用してもよい。
 
いつものように、国際規格は難しい文言を使っているが、製造業の製品ならば、製品仕様書、工程管理表、あるいは精度が記入されている製品図面などを作成するように求めているだけだ。
 
 7.2 顧客関連のプロセス
 
 7.2.1 製品に関連する要求事項の明確化
 
組織は、次の事項を明確にすること。
 
a)顧客が特定した要求事項、これには引き渡し、および引き渡し後の活動に関する要求事項を含む。
b)顧客が明示してはいないが、特定されたかもしくは意図された用途が既知である場合には、それに必要な要求事項
c)製品に関連する法令・規制要求事項
d)組織が必要と判断する追加的な要求事項
 
備考:引き渡し後の活動には、たとえば、保証提供の下での活動、維持サービスのような契約上の義務、並びにリサイクルまたは廃棄処分のような追加的なサービスを含む。
 
顧客はいったい何を求めているのかを明確にすることはいがいに難しい。現役時代セールスマンの言ってきた要求事項をうのみにしたために、莫大な損害を受ける顧客苦情に苦しめられたことがある。優秀なセールス担当者は、ここで要求されている内容をしっかりと明確にしてくる。
 
 7.2.2 製品に関連する要求事項のレビュー
 
組織は、組織が製品を提供することについてコミットメントする前に(例としては、提案書の提出、契約または注文の受諾、契約または注文への変更の受諾)製品に関連する要求事項をレビューすること。このレビューは、をする前に実施されるべきである。そして、組織は、次の事項を確実にすること。
 
a)製品の要求事項が明確にされていること。
b)契約または注文の要求事項が以前に提示されたものと異なる場合には、それについて解決されていること。
c)組織が定められた要求事項を充たすことができる能力を有していること。
 
このレビューの結果の記録、およびそのレビューを受けてとられた処置の記録を維持すること。(4.2.4を参照)
 
顧客がその要求事項を書面で示さない場合には、組織は顧客要求事項を受諾する前に確認すること。
 
製品要求事項が変更された場合には、組織は、関連する文書を修正すること。また、変更後の要求事項がかかわりのある要員に理解されていることを確実にすること。
 
備考:インターネット販売などの状況では、個別の注文に対する正式なレビューの実施は非現実的である。それに代わるものとして、カタログや宣伝広告資料などの関連する製品情報でもってレビューを補うことができる。
 
注文を受けたならば、誰か別の人が注文内容をレビューしなければならないと誤解している場合もある。そうではなく、受注者にレビューの権限を移譲するれば同一人物がレビューも行えるようにできる。ただし、これは小規模企業での話であって、大規模で多額な商品の場合には、当然ながらレビューをしっかり行う必要がある。先に述べたような失敗は、このレビューを販売部長がきちんと行っていなかったからだ。
インターネット販売が盛んになっているが、ホームページやカタログに載せている製品の説明が最新でないことが多い。絶えず最新情報を掲示・掲載する手段を作り上げることが重要だが、それはなかなか難しいのが現実だ。
 
 7.2.3 顧客とのコミュニケーション
 
組織は、次の事項に関して顧客とのコミュニケーションを図るために効果的な方法を明確にし、実施すること。
 
a)製品情報
b)引き合い、契約もしくは注文の取扱い、それらの変更も含む
c)顧客苦情を含む顧客からのフィードバック
 
一般的には、販売を促進するためにあらゆる手段を講じるから、このような要求事項には支障はなかろう。ところが、顧客苦情の取扱いには十分な手当てが必要だ。セールス担当者は、苦情を報告したがらない。だから、苦情を直接受ける部署を別個にもとことが必要な企業もあろう。苦情処理を効果的に行うことが、販売促進や新製品の開発につながることが多いので投資する価値がある。
 
 7.3 設計および開発
 
 7.3.1 設計および開発の計画策定
 
組織は、製品の設計・開発の計画を策定し、管理すること。
 
設計および開発の計画作成では、組織は、次の事項を明確にすること。
 
a)設計・開発のステージ
b)設計・開発のステージに適したレビュー、検証並びに妥当性確認
c)設計・開発に関する責任と権限
 
組織は、効果的なコミュニケーションと明確な責任分担を確実にするために、設計・開発に関与する異なったグループの間でのインターフェースを運営管理すること。
 
設計および開発の進行に応じて、策定した計画を適時適切に更新すること。
 
備考:設計・開発のレビュー、検証、並びに妥当性確認は、まったく異なった目的をもっている。これらは別個に分離させて実行されたり、記録されたりすることができる。あるいは、製品や組織に適するように組み合わせた形でも行える。
 
設計・開発を大掛かり行っている企業であれば、規格の文言を理解することは容易であろう。最近は、設計・開発部門だけでなく販売、購買、製造、出荷など多くの部門にまたがる担当者で構成されたグループで作業が行われている。ただ、日本企業の場合、設計・開発の進行に従って誰がどのような責任を持つのかが決められていないことが多くすこし気をつけた方がよい。それには、この規格でいっている「ステージ」の概念を採用すれば簡単になる。
 
 ここであえて強調したいことがある。現在の2000年版国際規格が発刊された時に、製品の品質は設計・開発で作りこまれるのだからという理由で、設計・開発を国際規格に強制的に組み入れられた。したがって、この規格要求事項を守ることは、非常に重要である。
 
 
 7.3.2 設計および開発のインプット
 
製品の要求事項に関するインプットは、明確にされ、記録は維持管理されること。(4.2.4参照)      これらのインプットには、次の事項が含まれる。
 
a)機能並びに性能面での要求事項
b)適用される法令と規制上の要求事項
c)適用可能なる場合には、以前の類似した設計から得られる情報
d)設計・開発に不可欠なその他の要求事項
 
インプットについては、その適切性をレビューすること。要求事項は、漏れがなく、あいまいさを残さず、しかも互いに相反することがないこと。
 
市場調査や情報収集によって得られた製品やサービスの機能や性能を明確にするだけでなく、多くの法令や規制上の制約を確かめることは当然だろう。データベース化された過去の記録も利用する。
 
 
 7.3.3 設計および開発のアウトプット
 
設計および開発のアウトプットは、設計・開発のインプットに対比しての検証に適した様式で提示され、次のステージに進める前に承認されること。
 
設計および開発のアウトプットは、以下であること。
 
a)設計・開発のインプットで与えられた要求事項を充たしている。
b)購買、製造、およびサービスの提供に対して適切な情報を提供している。
c)製品の合否判定基準を含むか、またはそれを参照している。
d)安全で適切な使用に不可欠な製品の特性を明確にしている。
 
備考:製造、並びにサービス提供に関する情報には、製品の保存についての詳細が含まることがある。
 
インプットのステージからさらに一歩進めると開発する製品の大枠が見えてくる。それをまとめた内容をアウトプットという。形状がこれで、性能がこれぐらいだとかいろいろな製品の情報のまとまりだと思えばよい。このアウトプットに対して、たとえば、耐熱性、安全性などいろいろな試験や実験を行うのが「設計・開発の検証」活動である。
 
 7.3.4 設計および開発のレビュー
 
適切なステージで、以下のことのために、計画された取り決め(7.3.1を参照)にしたがって体系的な設計・開発のレビューが実施されること。
 
a)設計・開発の結果が要求事項を充たすことができているかどうかを評価するため。
b)何か問題がないかどうかを明らかにし、必要な処置を提案するため。
 
このようなレビューへの参加者には、レビューされている設計・開発ステージに関係する部門の代表者を加えること。レビューの結果と必要なる処置の記録は、維持管理されること。(4.2.4参照)
 
設計とか開発とかは、一直線に進むのではなく行ったり戻ったりするのが一般的である。レビューを幾度も繰り返すことは当たり前。設計・開発の担当者だけでレビューを行うのではなく、関係者を参加させるように要求している。
ここまで来ると、気づいた方もいると思うが、設計・開発の規格では記録(4.2.4参照)が多いことだ。あとから、あーでもないこうでもない、お前が言っただろう、などなど悶着を起こさないようにという配慮がある。
 
 7.3.5 設計および開発の検証
 
設計・開発からのアウトプットが、設計・開発へのインプットの要求事項を充たしていることを確実にするために、計画された取り決め(7.3.1参照)に従って検証を実施すること。この検証の結果および必要な処置の記録は維持されること。(4.2.4参照)
 
 
設計・開発活動によって生み出されたアウトプット、たとえば試作品がインプット情報として要求された内容を充たしているかどうかを検証する。これは誰でもやっていることだから、何も気にすることはなかろう。
 
 7.3.6 設計および開発の妥当性確認
 
結果として生まれた製品が、既知であるならば特定された用途もしくは意図された使用についての要求事項を充たすことができることを確実にするために、計画された取り決め(7.3.1参照)に従って妥当性確認を実施すること。実行可能であるならば、妥当性確認は引き渡しまたは製品の設置が行われる前に完了されるべきである。この妥当性確認の結果および必要な処置の記録は維持されること。(4.2.4参照)
 
設計・開発の妥当性確認は、実際の使用や潜在的な要求に対して妥当性があるのかどうかを検討することである。本当に商品化しても問題が起こらないかどうかを判定することを設計・開発の妥当性確認という。消費者のモニターテスト、市場テストや実車走行テストなどがこれに相当する。
 
 7.3.7 設計および開発の変更管理
 
設計および開発の変更を明確にし、記録を維持すること。変更は、必要に応じて、レビューされ、検証され、妥当性の確認を行い、変更を実施する前に承認されること。設計・開発の変更についてのレビューには、構成部品・成分並びにすでに引き渡された製品についての変更によって受けるであろう影響を評価することも含めること。
 
設計・開発活動は、必要とされる要求事項が幾度も変更されることは日常的である。そのたびに設計・開発活動をやり直すことが多い。それはそれで、仕方がないこととして受け止めるしかなかろう。ところで、新製品の発売後に、原材料や部品の購入先をかえることも多々ある。それができないとコストダウンは無理だろう。この規格を厳格に解釈すると、そのような場合には影響を評価しなければならないことになる。少なくともそのような変更は簡単なテストだけでも実施する必要がある。これを怠ったために、多額な損害を受ける経験がある。部品や原材料の値段が安いからといって安易に変更することを戒めている。
 
 7.4 購買
 
 7.4.1 購買のプロセス
 
組織は規定された要求事項に購買品が適合することを確実にすること。供給者と購買品に適用する管理のタイプと程度は、その後の製品実現のプロセスまたは最終製品に及ぼす購買品の影響次第で決められべきである。
 
組織は、供給者を評価し、組織の要求事項に従って製品を供給する彼らの能力を判断の根拠として選択すべきである。選択、評価および再評価の基準は、定めること。評価の結果、および評価によってもたらされた必要な処置は記録を維持すること。(4.2.4参照)
 
中国製食品の安全の問題が大きく報道されている。いったいこの規格の要求事項に対してどのような対応をしているのか知りたいものだ。選択の基準は決められているのかと問いたい。ところで、小規模企業が、値段だとか品質についての交渉能力をまったく持たない大企業から物品を購入する場合には、この要求事項を適用する必要などない。管理のタイプと度合いは企業が決めることであると認識してしてほしい。
 
 7.4.2 購買の情報
 
購買情報では、購買品の関する情報を明確にし、次のうち該当するものを含めること。
 
a)製品、手順、プロセスおよび設備の承認に関する要求事項
b)要員の資格に関する要求事項
c)品質マネジメントシステム
 
組織は、供給者に伝達する前に、規定した要求事項が妥当であることを確実にすること。
 
発注書には、必要な購買品を間違いく発注できるだけの情報を記入することであり、通常行っていることでよい。
 
 7.4.3 購買品の検証
 
組織は、購買品が規定した購買要求事項を充たしていることを確実にするために必要な検査、またはその他の活動を定め、実施すること。
 
組織または顧客が、供給先で検証を実施する意図がある場合には、組織は、その検証の要領および購買品の引き渡し方法を購買情報の中に記載すること。
 
受け入れ検査をいちいちやっても仕方ががない場合が多い。供給者の提供してくる検査結果表を受け取るだけでもなんら問題ない。その行為は、「その他の活動」に当たるからだ。
 
 7.5 製造およびサービス提供
 
 7.5.1 製造およびサービス提供の管理
 
組織は、製造およびサービス提供を計画し、管理された状態で実行すること。管理された状態には、次の該当するものを含めること。
 
a)製品の特性を記述する情報の利用
b)必要ならば、作業指示書の利用
c)適切な設備の使用
d)測定とモニタリング機器の使用と利用
e)モニタリングと測定の実施
f)出荷許可、納品、および出荷後の活動
 
製品規格や製品の仕様書、QC工程表、作業指示書、工程フロー図、図面、検査チェックポイント、検査基準がこの規格文言の意図する中身である。普通ならば一般的にこれらのいずれかを使っているので、何も新しく書類を増やす必要はない。
 
 7.5.2 製造およびサービス提供に関するプロセスの妥当性確認
 
製造およびサービス提供のプロセスから生じるアウトプットが、それ以降のモニタリングもしくは測定によって検証できないならば、組織はそのプロセスの妥当性を確認しなければならない。そして、その結果として、製品を使用したのちに、もしくはサービスが提供された後でしか不具合が顕在化しない場合にも、プロセスの妥当性確認を行うこと。
 
妥当性確認によって、これらのプロセスが計画された結果を達成できる能力を有していることを実証すること。
 
組織は、次の事項の中で該当するものを含め、これらのプロセスの手続きを確立すること。
 
a)プロセスの見直しと承認に関して定められた基準
b)設備および要員の資格認定の承認
c)所定の方法と手順の適用
d)記録に関する要求事項。(4.2.4参照)、および
e)妥当性の再確認
 
検査を行うことが現実的でない場合は多い。メッキ、溶接、現場打ちコンクリート、料理された食べ物、はんだ付け、塗装などなどである。これらの品質は検査で判定できない。不具合があったとしても、実際に使うか、食べ物ならば食べた後で不具合が初めて見つかる。このような工程は事前に何らかの方法で妥当性を確保しなければならない。資格の認定を受けた従業員にしか作業をやらせないなどが一例である。ファーストフード店では、料理を定められた工程を経て顧客に提供されているが、検査は行われていない。このようなプロセスがあるならば、この要求事項に該当するから、品質マニュアルに記載すればよい。
 
 7.5.3 識別およびトレーサビリティ
 
必要な場合には、組織は製品実現の全過程において適切な手段で製品を識別すること。
 
組織は、製品実現の全過程に於けるモニタリングおよび測定の要求事項に関連して、製品の状態を識別すること。
 
トレーサビリティが要求事項となっている場合には、組織は製品についての個別識別を管理し、記録すること。(4.2.4参照)
 
備考:ある産業分野では、構成管理が識別およびトレーサビリティを維持する手段である。
 
食品に関連した不祥事が多く発覚し、トレーサビリティの意味することはいまや一般消費者にとって常識となった。規格は、「トレーサビリティが要求事項となっている場合には」と限定しているので、何もかもではないことに注意したい。「製品の状態」とは、たとえば検査済みなのかどうかを次工程の人に分かるように識別をすることである。
 
 7.5.4 顧客の所有物
 
組織は、顧客の所有物について、それが組織の管理下にある間、または組織がそれを使用している間は、注意を払うこと。組織は、使用するため、または製品に組み込むために提供された顧客の所有物の識別、検証および保護・防護を実施すること。もしも顧客の所有物を紛失、損傷した場合、あるいは使用に適さないとわかった場合には、組織は、顧客に報告し、記録を維持すること。(4.2.4参照)
 
備考:顧客の所有物には知的所有権を含めることもありうる。
 
顧客から部品や原材料が支給されることが多々ある。あるいは、顧客特有のテストを行うための試験機器が貸与されることもあろう。自動車修理店やクリーニング店でも顧客から物品を預かる。これらを顧客の所有物としての管理が求められる。
 
 7.5.5 製品の保存
 
組織は、内部処理から指定納入先への引き渡しまでの間、要求事項への適合性を維持するために製品を保存すること。適用できる場合には、保存には、識別、取扱い、包装および保護を含めること。保存は、製品の構成部品にも適用されること。
 
顧客の指定する場所に製品を納入するなら、運送時の保存もさることながら、要求事項の一つである請求書などの書類も管理の対象となることに留意がいる。識別その他については、「適用できる場合には」となったので、製品の要求事項によっては省略できる。当たり前だが、部品や原材料も適切に管理することが求められている。
 
 7.6 モニタリングおよび測定機器の管理
 
組織は、実施すべきモニタリングと測定を明確にし、また定められた要求事項に対する製品の適合性を実証するために必要とされるモニタリングと測定機器を定めること。
 
組織は、モニタリングと測定を行うことができることともに、モニタリングと測定の要求事項との整合性を確保できる方法でモニタリングと測定が行われていることを確実にするためのプロセスを確立すること。
 
測定値の正当性が保証されなければならない場合には、測定機器に関し、次の事項を行うこと。
 
a)定められた間隔または使用前に、国際または国家計量標準にトレース可能な計量標準に照らして校正または検証、またはその両方を行う。そのような標準が存在しない場合には、校正または検証に用いた基準を記録する。(4.2.4参照)
b)機器の調整を行う、または必要に応じて再調整を行う。
c)校正の状態を明確にするために識別表示を行う。
d)測定した結果が無効になるかもしれない操作がされないように保護する。
e)取扱い、保守、保管において、損傷および劣化しないように防御する。
 
さらに、測定機器が要求事項に適合していないことが判明した場合には、組織は、その測定機器でそれまでに測定した結果の妥当性を評価し、記録すること。組織は、その機器および影響を受けた製品に対して、適切な処置をとること。校正および検証の結果を維持すること。(4.2.4参照)
 
規定された要求事項にかかわるモニタリングと測定にコンピュータソフトウエアを使う場合には、そのコンピュータソフトウエアによって意図したモニタリングと測定ができることを確認すること。この確認は、最初に使用するのに先立って実施すること。また、必要に応じて、再確認すること。
 
備考:意図した用途を充たすためのコンピュータソフトウエアの能力の確認には、使用に適していることを維持するために、その妥当性確認と構成管理を一般的に含めている。
 
ISO9001の導入の時に大きな衝撃を与えたのはこの機器の校正だろう。校正を外部で行うことが多くなり、費用がかさむと嘆く企業がある。これは、二次標準器を自社で作成すれば済むこと。
 
 8 測定、分析および改善
 
 8.1 一般
 
組織は、次の事に必要となるモニタリング、測定、分析そして改善のプロセスを計画し、実施すること。
 
a)製品要求事項への適合性を証明するため。
b)品質マネジメントシステムの適合性を確実にするため。
c)品質マネジメントシステムの有効性を継続的に改善するため。
 
これには統計的手法を含め、適用できる手法およびその使用の程度を決定することを含めること。
 
品質マネジメントシステムのPDCAサイクルを回すエンジンがこの測定・分析・改善である。エンジンを巧みに回すことにより、顧客満足を高め、品質目標を達成する。今日のように日々変化する企業環境に対応するには、企業の永久目標として改善を進めるしかない。
 
 8.2 モニタリングおよび測定
 
 8.2.1 顧客満足
 
品質マネジメントシステムの成果の測定のひとつとして、組織が顧客の要求事項を充たしているかどうかについて顧客がどのように受け止めているかについての情報を、組織はモニタリングすること。この情報を取得したり、使用したりする手段は定められること。
 
備考:顧客の受け止めをモニタリングすることには、顧客満足調査、納入された製品品質に関する顧客データ、使用者の意見調査、失ったビジネスの分析、賛辞された内容、保証請求、デーラーの報告のような情報源からのインプット収集が含まれる。
 
顧客満足の測定の事例が備考で示された。しかし、中小企業には不必要な、あるいは手に負えないものかもしれない。規格は、このようなことを行えとは言っていない。あくまで、自社のやり方は自分で決めることでよいとしているので注意したい。顧客満足度調査会社のビジネスを増やすことを加担することが規格の意図ではない。簡単なアンケートを定期的に行うことで対応できるならそれでよい。
 
 8.2.2 内部監査
 
組織は、品質マネジメントシステムが次に述べられている状態であるかどうかを明らかにするために内部監査を計画された間隔で実施すること。
 
a)製品実現の取り決め(7.1参照)、本国際規格の要求事項、および組織が確立した品質マネジメントシステムの要求事項に適合している。
b)品質マネジメントシステムが効果的に実施され、維持されている。
 
監査を計画実行し、記録を残し、結果を報告することに関する責任と要求内容を定めるために文書化された手順が確立されること。
 
監査プログラムは、前回の監査結果を踏まえるとともに、プロセスと監査される領域の状態と重要性を考慮して計画されること。監査基準、範囲、頻度および方法は規定すること。監査員の選定および監査の実施については、監査プロセスの客観性と公平性を確保すること。監査員は自らの仕事を監査してはならない。
 
監査とその結果の記録は維持管理されること。(4.2.4参照)
 
監査される領域に責任のある管理者は、発見された不適合およびその原因を除去するために停滞なく処置がとられることを確実にすること。フォローアップ活動には、とられた処置の検証および検証結果の報告を含めること。。(8.5.2参照)
 
備考:指針としてISO19011を参照
 
企業の規模に関係なく、「村社会」のDNAを色濃く残す日本企業では、自分たちの仲間の仕事ぶりを仲間自身が監査することには強い抵抗があることは重々承知している。しかし、近頃次々に発覚している不祥事は、この内部監査を厳重に実施する必要性が高いことを物語っている。ただし、経営者自身が定められたことや法令を無視するならば、この規格の要求事項だけでは役立たない。社会的制裁を加えるしかなかろう。一般社員が社長を監査することは現実的ではないからだ。国際企業では、一国の社長といえども国際監査員によって監査される。社長が使った費用は、国際監査部によって監視される。一つの国のトップ経営者といえども監査される社会があることぐらいは知ってほしい。
内部監査を厳重に実施することは、不正を働いて職を失う羽目になる社員をなくすことでもある。社員を不幸にしたくないなら、この仕組みを真剣に取り入れることが賢明であると同時に経営者の責任でもある。
 
 8.2.3 プロセスのモニタリングと測定
 
組織は、品質マネジメントシステムのプロセスをモニタリングし、適用可能ならば、測定を行うために適切な方法を適用すること。これらの方法は、プロセスが計画どうりの結果を達成する能力があることを実証するものであること。計画どうりの結果が達成できない場合には、適宜、是正および予防処置をとること。
 
備考:適切な方法を定めるときには、組織は、製品要求事項への適合性および品質マネジメントシステムの有効性に与える影響に関して個々のプロセスに適切なモニタリングもしくは測定のタイプと程度に配慮するとよい。
 
製品実現のプロセス全般についてモニタリングまたは測定を行うことが求められているが、その方法は自由に決めればよい。普通の企業ならば、生産部門だけでなくその他の仕事でもそれがうまく動いているかどうかの観察が何らかの方法で行っている。それをそのまま適用すればよいだけである。2000版の規格では、「製品の適合性の保証のために」是正・予防処置を行うことだったが、すべての業務プロセスで計画から逸脱した事態が起こったならば、是正・予防処置を行う必要があるとなった。ただし、「適宜(as appropriate)」だから、やるやらないは事態の重要度に応じて決めることができる。
 
 8.2.4 製品のモニタリングと測定
 
組織は、製品要求事項を充たしていることを検証するために製品の特性をモニターし測定すること。このモニタリングと測定は、製品実現の取り決め(7.1参照)に準じて製品実現のプロセスの適切なステージで実施されること。合否判定基準に適合していることの証拠は、維持されること。
 
記録には、顧客に納入するために製品引渡しを承認する要員(複数も可)が示めされていること。
 
製品実現の取り決め(7.1参照)が満足のいくように完了されるまでは、顧客への製品引渡しおよびサービス提供は行わないこと。ただし、当該の権限をもつ者が承認をしたとき、および、該当する場合には、顧客により承認を受けた時にはこの限りではない。
 
通常に行われているように、工程内検査を行い、最終製品を検査し、合否判定を行い、合格しているならば出荷する。検査結果は記録し、出荷承認を与えた要員は誰かが分かるように何らかの記録を残す。未検査の製品を出荷しなければならないこともある。その場合の取り決めを明確にする。製造業では、特に問題となる要求内容ではない。しかし、サービス業では、権限移譲を大幅に行わないと実務上仕事ができなくなる可能性がある。ホテルの予約をするのにいちいち上司の承認を受けるなどはありえない。顧客からの返品に対して、現金を払い戻す権限は与えられていないとか、高額の紙幣を受け取るときには必ず上司の許可を受けるなど疑問に思うこともある。
 
 8.3 不適合製品の管理
 
組織は、製品要求事項に不適合となった製品が誤って使用されたり、あるいは引き渡されたりすることを防ぐために、それらを識別し、管理することを確実にすること。不適合製品を処理するための管理、および関連する責任と権限を定めるために文書化された手順が確立されること。
 
実行可能なる場合には、組織は次の事項の一つまたはそれ以上の手段によって不適合製品の処理を行うこと。
 
a)発見された不適合を除去するための処置を講じる。
b)当該の権限をもつ者による特別採用、および、該当する場合には、顧客による特別採用によって、その使用、引き渡し、または受納することを正式に許可する。
c)本来の意図された使用または適用ができないような処置を講じる。
d)引き渡し後、あるいは使用が開始された後で不適合製品が発見された時には、不適合の影響、または潜在的な影響に対して適切な処置を講じる。
 
不適合製品に修正を施した場合には、要求事項への適合性を立証するための再検証を行うことを条件として許可すること。
 
不適合の性質の記録、および不適合に対してとられた特別採用を含む処置の記録を維持すること。(4.2.4参照)
 
日本では不適合製品を特別採用する許可権限が工場長に与えられていることが多いと知った。これほど危険なことはない。作った場所の責任者なら何とかうまく処置を講じないと自分が非難されることになることが考えられるからだ。ある乳製品製造販売会社で大きな事故につながり、企業の存続も危険に曝されたことが過去にある。これもその工場長が許可を与えたからだ。特別採用の権限は、当事者より少なくとも二段階以上の者に与えられるべきである。不適合製品による潜在的な損害の大きさを判断できる人でなければ、許可できないようにすることが肝要である。
 
 8.4 データの分析
 
組織は、品質マネジメントシステムの適切性および有効性を実証するために、また品質マネジメントシステムの継続的な改善の可能性は何かを評価するために適切なデータを明確にし、収集し、分析すること。データには、モニタリングおよび測定の結果として得られたデータ、およびその他の情報源からのものを含めること。
 
データの分析によって次の事項に関する情報を提供すること。
 
a)顧客満足(8.2.1参照)
b)製品要求事項への適合性(7.2.1参照)
c)予防処置を講じる機会を含めプロセスと製品の特性と傾向
d)供給者
 
 
 8.5 改善
 
 8.5.1 継続的改善
 
組織は、品質方針、品質目標、監査結果、データの分析、是正処置、予防処置およびマネジメントレビューを通じて、品質マネジメントシステムの有効性を継続的に改善すること。
 
 8.5.2 是正処置
 
組織は、再発防止のため、不適合の原因(複数)を除去する処置を講じること。是正処置は、遭遇した不適合の影響に見合ったものであること。
 
次の要求事項規定するために文書化された手順を確立すること。
 
a)不適合のレビュー(顧客苦情を含む)
b)不適合の原因究明
c)不適合の再発防止を確実にするための処置の必要性評価
d)必要とされた処置の決定と実施
e)講じられた処置の結果の記録(4.2.4参照)
f)講じられた是正処置のレビュー
 
今回の修正は、日本語では区別できないところがある。「couse」が 「causes」となり複数になっている。
不適合の原因究明を幅広く行うように要請されている。また、「講じられた是正処置のレビュー」であって今の日本語は修正されると思う。同じことは、予防処置にも言える。
 
 8.5.3 予防処置
 
組織は、起こりうる不適合が発生することを防止するために、その原因を除去する処置を講じること。予防処置は、起こりうる問題に見合ったものであること。
 
次の要求事項規定するために文書化された手順を確立すること。

 

a)起こりうる不適合およびその原因の特定

b)不適合の発生を予防するための処置の必要性評価

c)必要とされた処置の決定と実施

d)講じられた処置の結果の記録(4.2.4参照)

e)講じられた予防処置のレビュー

 

   以上