4.2.4 品質記録の管理
記録はどの企業でも作られ、企業の業務を円滑に行うための手段となっている。この項ではどのような記録が管理の対象となるかを定め、どのように管理するかを手順書で決めることが求められている。記録とは、実際に行ったこと、ある情報をデータとして記録したこと、または製品やサービスのある特定の品質要求を満たしていることを示すために作られたものである。となると、従来よりも書類が増えることになることもあるが、中小企業では目的のない紙の山に埋もれないようにすることが重要だ。そこで、どの書類が記録になるのかをまず決める必要がある。記録の保管期間も決め、どこに置くか、どのような手順で廃棄するかも明確にすることも求められている。そこで注意しなくてはならないことは、本当に残す必要のあるものだけのして、単に監査員を満足させるために記録を残すことはゆめゆめしないように、忠告する。
記録となりうる書類を以下にそれぞれを挙げる。
- 設計のファイルや計算書
- 顧客の注文書、顧客と合意した契約内容
- マネジメント・レビューなどの議事録
- 内部監査報告書
- 顧客の苦情などの不適合報告書、是正処置の記録
- 下請負業者の評価、実績などの履歴
- 工程管理の記録
- 検査および試験報告書
- 教育・訓練の記録
- 商品の受領および引き渡しの記録
記録の形式やファイリング方法は適切なものであればどのようなものでもよく、ハードコピーでも電子的なものでもよい。ただし、劣化、損傷、または紛失の危険性ができるだけ少ないものにすることが大事だ。電子的に記録を残す場合、気を付けなければならないことは、ソフトウェアのバージョンアップにより数年前の記録が読み出せなくなることである。古いソフトウェアをとっておくなど対策が必要である。

