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ISO9004は、2010年までには改正される予定である。改正は大幅でシックスシグマ、バランススコアカードなどの経営手法を一部取り入れ、持続可能な成長を目指すマネジメントシステムを提唱している。企業は利益を計上できればそれでよいとするマネジメントは組織をいずれ崩壊させる。社員が不満を持ちモラルが下がる。顧客からの苦情が一向に下がらない。もちろん顧客満足は高められない。新規の製品が生まれない。不良率が下がらない。利益が上がらない。などなど企業の将来性に不安を持たざるを得なくなれば、企業を持続させることができない。ISO9001品質マネジメントシステムを採用した多くの企業で見られる現象である。ISO9004規格の作成に当たっているTC176技術委員会委員はそれを十分に理解している。その現状を踏まえて、新しいISO9004が生まれようとしている。日本の代表者の一人も新規格の作成に多くの貢献をしている。しかし、いかんせん日本人である。100年以上生き延びて今でも業界でのレーダーであり続けている日本企業はない。そのような歴史のない社会の経験から生まれた案は受け入れられるはずがない。政治的な働きに頼ることも考えれるが、それとて今の日本政府の下部機関では無理だろう。日本人として受け入れられるマネジメントシステムを国際規格化することの困難さがここでも見受けられる。
 
ISO9004を採用した場合に便益はなにかという問いに対するTC176技術委員会の公式見解は以下である。
 
八つのマネジメント原則を活用しながら品質マネジメントシステムを適切に実践し、さらにISO9004を活用す
ると、組織のすべての利害関係者は、たとえば以下のようなメリットを受けることができる。
 
 ・顧客と最終消費者は以下のような製品を受け取ることができる。

   製品の要求事項に適合している
   信頼でき確かである
   必要な場合にいつでも入手できる
   維持していつまでも使える
 
 ・組織に所属する人々は以下のような便益を受けられる。

   より良好な職場の状況
   仕事への高い満足感
   健康と安全の向上
   モラルが高い
   高い就労安定性
 
 ・所有者と投資家は以下の便益をうけることができる

   投資に対して高い収益
   より高い運用結果
   市場占有率の向上
   利益の増加
 
 ・供給者とパートナーの受けることができるのは、以下である。

   安定性
   成長
   パートナーシップと両者の理解
 
 ・社会が受ける便益は以下である。

   法令並びに規制要求事項の充足
   健康と安全の向上
   環境への負荷を低減
   セキュリティの向上
 
この内容からすぐに分かるように、ISO9001にはない要求事項が多いことだ。供給者との関係、環境、健康、安全など企業を取り巻くすべての側面にかかわりをもっていることだ。
 
ISO9001に取り組んでいる企業は、ぜひISO9004に挑戦してほしい。一気に最高レベルを目指すのではなく、段階的に取り組む姿勢が必要だろう。経営者はISO9004規格を研究することが肝要と強く考える。研究するに価する規格だからだ。